「動物に関わる仕事がしたい」
「動物関係の資格を取りたい」
「犬についてもっと詳しく学びたい」
そんなときに候補になるのが、
愛玩動物飼養管理士
と
JKC愛犬飼育管理士
です。


結論からいうと、
幅広い動物について体系的に学びたい人は愛玩動物飼養管理士2級、犬を中心に学びたい人や比較的短期間で取得を目指したい人はJKC愛犬飼育管理士
が候補になります。
ただし、どちらの資格も取得しただけで自動的に動物取扱責任者になれるわけではありません。
この記事では、
- 費用
- 学習内容
- 受験できる年齢
- 資格の維持費
- 動物取扱責任者との関係
- どちらを選べばいいのか
などを比較して解説します。
愛玩動物飼養管理士と愛犬飼育管理士はどちらがおすすめ?
愛玩動物飼養管理士がおすすめな人
・犬だけでなく猫や小動物、鳥類など幅広く学びたい
・動物福祉や法令も体系的に勉強したい
・資格取得後の更新費用をかけたくない
・将来1級まで取得したい
・ペット共生住宅管理士も目指したい
愛犬飼育管理士がおすすめな人
・犬について重点的に学びたい
・JKCの資格に興味がある
・比較的短期間で取得を目指したい
・犬の飼育やペット業界に知識を活かしたい


愛玩動物飼養管理士と愛犬飼育管理士の違い一覧
まずは、主な違いを一覧で比較してみましょう。
| 愛玩動物飼養管理士2級 | JKC愛犬飼育管理士 | |
| 実施団体 | 公益社団法人 日本愛玩動物協会 | 一般社団法人 ジャパンケネルクラブ(JKC) |
| 主な学習対象 | 犬・猫・その他哺乳類・鳥類・爬虫類など幅広い | 犬を中心とした飼育管理、動物愛護・関連法令など |
| 受講・受験資格 | 該当年度4月1日時点で満15歳以上 | 講習会当日に満18歳以上 |
| 取得費用 | 合計40,000円 | 非会員が初めて取得する場合は23,700円が目安 |
| 資格更新 | 不要 | JKCクラブ会員資格の維持が必要 |
| 継続費用 | 不要 | クラブ会員の年会費が必要 |
| 学習方法 | 通信教育+オンラインスクーリング+課題 | テキスト+講習会+筆記試験 |
| 学習期間 | 約6カ月以上 | 講習会と試験は同日実施 |
| 上位資格 | 1級あり | 愛犬飼育管理士自体に1級・2級の区分なし |
費用の違いは?
愛玩動物飼養管理士2級は合計4万円
愛玩動物飼養管理士2級は、
- 受講受験料:32,000円
- 認定登録料:8,000円
です。
合計すると、
40,000円
です。
受講受験料には、教材費やスクーリング、課題、認定試験などにかかる費用が含まれています。
また、認定登録後は資格の更新制度がありません。
そのため、資格を取得したあとに定期的な更新料は必要ありません。
愛犬飼育管理士は初回14,300円+登録料など
JKC愛犬飼育管理士は、
- 受講料:7,300円
- 試験受験料:7,000円
で、
講習会+試験は14,300円
です。
合格後には、資格登録料3,400円が必要です。
また、愛犬飼育管理士の資格を登録・維持するためには、JKCクラブ会員である必要があります。
非会員の場合はさらに、
- 入会金:2,000円
- 初年度年会費:4,000円
が必要です。
そのため、非会員が初めて取得する場合は、
14,300円+3,400円+2,000円+4,000円=23,700円
が目安になります。


長く資格を持つなら維持費も比較しよう
最初の取得費用だけを見ると、愛犬飼育管理士のほうが安くなります。
一方で、愛玩動物飼養管理士は認定登録後の資格更新がありません。
長期間資格を保有するつもりであれば、
「最初にいくら必要か」だけでなく「取得後に継続費用が必要か」
まで比較しておくことが大切です。
資格の維持方法にも大きな違いがある
愛玩動物飼養管理士は更新不要
愛玩動物飼養管理士は、認定試験に合格して認定登録を行えば、その後の資格更新はありません。
そのため、
資格を維持するための年会費や更新料は不要
です。
愛犬飼育管理士はJKC会員資格の維持が必要
一方、JKC愛犬飼育管理士は、資格の登録・維持にJKCクラブ会員であることが必要です。
JKCを退会したり会員資格が失効した場合は、愛犬飼育管理士の資格も無効になります。


受験できる年齢にも違いがある
愛玩動物飼養管理士2級の受講資格は、
該当年度の4月1日時点で満15歳以上
です。
そのため、高校生でも年齢条件を満たしていれば申し込むことができます。
一方、JKC愛犬飼育管理士は、
講習会当日に満18歳以上
であれば、JKC非会員でも受講・受験できます。
高校生の場合は、現在の年齢によって受けられる資格が変わる点に注意してください。
勉強内容はどう違う?
愛玩動物飼養管理士と愛犬飼育管理士では、学ぶ内容の範囲に違いがあります。
愛玩動物飼養管理士は動物について幅広く学ぶ
愛玩動物飼養管理士2級では、
- 生命倫理・動物福祉
- 動物の行動としつけ
- 動物愛護・適正飼養関連法規
- 犬と猫の飼養管理
- その他の動物の飼養管理
- 栄養
- 高齢動物
- 人と動物の関係
- 動物生活環境
- ペット関連産業
などについて学びます。
犬や猫だけでなく、その他の哺乳類、鳥類、爬虫類などについても学ぶため、
愛玩動物について幅広く体系的に勉強したい人
に向いています。
愛犬飼育管理士は犬を中心に学ぶ
JKC愛犬飼育管理士は、その名称のとおり犬の飼育管理を中心に学ぶ資格です。
ただし、単純に「犬の飼い方だけ」を学ぶ資格ではありません。
動物愛護管理法や第一種動物取扱業、飼養・保管基準、マイクロチップなど、動物を適正に取り扱ううえで必要となる法令についても学びます。


勉強方法・勉強期間の違い
愛玩動物飼養管理士は約6カ月以上かけて学ぶ
愛玩動物飼養管理士2級は通信教育で、約6カ月以上かけて学習します。
教材で勉強しながら、
- オンラインスクーリング
- 課題報告問題
- 認定試験
へと進みます。
試験だけを申し込んですぐ受験する資格ではありません。
愛犬飼育管理士は講習会と試験を同日に実施
愛犬飼育管理士を初めて受験する場合は、講習会への参加が必要です。
講習会を受講し、その後、同日に筆記試験を受けます。
そのため、制度上は愛玩動物飼養管理士よりも短期間で取得を目指しやすい資格といえます。
ただし、教本を利用して事前に予習しておくと安心です。
合格率・難易度は比較できる?
愛玩動物飼養管理士については、日本愛玩動物協会が合格率を公表しています。
一方、JKC愛犬飼育管理士については、現在の公式案内では毎年度の詳細な合格率が掲載されていません。
そのため、古いWebサイトなどにある、
「愛犬飼育管理士の合格率は80~90%」
という数字を、そのまま現在の合格率として比較するのは避けたほうがよいでしょう。
また、どちらの資格も、合格率だけで「簡単」「難しい」と判断することはできません。
動物取扱責任者の要件として使える?
ここは、資格を仕事や開業に活用したい人にとって重要です。


現在、動物取扱責任者になるには、獣医師や愛玩動物看護師を除く場合、
一定期間の実務経験など+所定の資格
といった要件を満たす必要があります。
愛玩動物飼養管理士は、多くの自治体で「所定の資格等」のひとつとして扱われています。
JKC愛犬飼育管理士も、多くの自治体で動物取扱責任者の資格要件に利用できる資格として扱われています。
ただし、自治体や業種によって認められる資格が異なる場合があります。
そのため、
「この資格を取得すれば必ず動物取扱責任者になれる」
とは考えず、勤務先や開業予定地域を管轄する自治体へ事前に確認してください。
就職・転職ではどちらが有利?
どちらの資格も、動物に関する知識を勉強していることを示す材料にはなります。
たとえば、
- ペットショップ
- ペットホテル
- 動物関連施設
- ペット関連企業
などへの就職・転職を考えている場合、履歴書に記載することもできます。
ただし、
資格を持っていれば必ず採用で有利になるというものではありません。
実際の採用では、実務経験、接客力、学校での学習、トリミングや訓練などの技術も評価されます。
愛犬飼育管理士はドッグトレーナー資格ではない
ここは勘違いしやすいポイントです。
愛犬飼育管理士は犬について学ぶ資格ですが、
愛犬飼育管理士=ドッグトレーナーの資格
ではありません。
本格的に犬の訓練技術を身につけたい場合は、JKC公認訓練士など別の資格や、実技を学べる学校・スクールも確認しましょう。
愛玩動物飼養管理士ならペット共生住宅管理士も目指せる
愛玩動物飼養管理士2級を取得すると、
ペット共生住宅管理士
の受講受験資格を得られます。
ペット共生住宅管理士は、人とペットが快適に暮らすための住宅環境について学ぶ資格です。
そのため、
- 不動産会社
- 住宅会社
- 建設会社
- 設計事務所
- マンション管理会社
など、住宅分野とペット分野の両方に興味がある人には選択肢のひとつになります。
愛玩動物飼養管理士2級を取得する流れ
愛玩動物飼養管理士2級は、おおまかに次の流れで取得します。
- 資料請求・募集内容を確認する
- 受講を申し込む
- 教材で通信学習を行う
- オンラインスクーリングを受講する
- 課題報告問題に取り組む
- 認定試験を受ける
- 合格後に認定登録を行う
2級の受講資格は、
該当年度4月1日時点で満15歳以上
です。
認定試験に合格しただけではなく、認定登録を行うことで愛玩動物飼養管理士2級になります。
JKC愛犬飼育管理士を取得する流れ
愛犬飼育管理士は、おおまかに次の流れです。
- 講習会・試験に申し込む
- 必要に応じて事前に教本で学習する
- 講習会を受講する
- 同日に筆記試験を受ける
- 合格後に資格登録を行う
- 非会員の場合はJKCクラブへ入会する
講習会当日に満18歳以上であれば、JKCの非会員でも受講・受験できます。
ただし、資格を登録して維持するにはJKCクラブ会員である必要があります。
結局どちらを選べばいい?
愛玩動物飼養管理士がおすすめな人
- 犬だけでなく幅広い動物を学びたい
- 動物福祉や法令まで体系的に学びたい
- 通信教育でじっくり勉強したい
- 資格取得後の維持費をかけたくない
- 将来1級を目指したい
- ペット共生住宅管理士にも興味がある
愛犬飼育管理士がおすすめな人
- 犬を中心に学びたい
- JKCの資格に興味がある
- 比較的短期間で取得を目指したい
- 犬の飼育やペット業界で知識を活用したい
- JKCクラブ会員として資格を維持してもよい


どちらにするか迷っている場合は、まず愛玩動物飼養管理士の資料を確認して、学習内容やスケジュールが自分に合うか見てみるのもよいでしょう。
まとめ|幅広く学ぶなら愛玩動物飼養管理士、犬中心なら愛犬飼育管理士
愛玩動物飼養管理士とJKC愛犬飼育管理士の主な違いをまとめます。
- 愛玩動物飼養管理士2級は犬猫以外の動物も幅広く学ぶ
- 愛犬飼育管理士は犬を中心に学ぶ
- 愛玩動物飼養管理士2級は該当年度4月1日時点で満15歳以上が対象
- 愛犬飼育管理士は講習会当日に満18歳以上が対象
- 愛玩動物飼養管理士2級の取得費用は合計40,000円
- 愛犬飼育管理士は非会員が初めて取得する場合23,700円が目安
- 愛玩動物飼養管理士は資格更新不要
- 愛犬飼育管理士はJKCクラブ会員資格の維持が必要
- どちらも資格取得だけで自動的に動物取扱責任者になれるわけではない
- 愛玩動物飼養管理士2級取得後は1級やペット共生住宅管理士も目指せる
どちらが上という資格ではありません。
「犬について重点的に学びたいのか」「動物について幅広く体系的に学びたいのか」
を基準に選ぶと、自分に合った資格を判断しやすいでしょう。
また、受講料金や試験日程、動物取扱責任者の要件などは変更される可能性があります。
申し込む際には、各資格の実施団体や自治体の最新情報も確認してください。
