愛玩動物飼養管理士1級と2級の違いは?実はすごい差がある?
愛玩動物飼養管理士を取ろうと思って調べていると、
「1級と2級、どっちを受ければいいの?」
「1級のほうが就職に有利なの?」
「1級と2級って、実際どれくらい違うの?」
と気になりますよね。


結論からいうと、愛玩動物飼養管理士の1級と2級には、主に
- 受講資格
- 学習内容
- 難易度・合格率
- 受講受験料・認定登録料
- その後に目指せる制度
などの違いがあります。
一方で、
「1級を取れば、それまでできなかった特定の仕事ができるようになる」
という資格ではありません。
この記事では、2026年時点の公益社団法人日本愛玩動物協会の公式情報をもとに、1級と2級の違いをわかりやすく説明します。
初めて受ける人は2級から!1級へ飛び級はできない
初めて愛玩動物飼養管理士を取得する人は、基本的に2級からスタートします。
愛玩動物飼養管理士2級の受講資格は、
該当年度の4月1日時点で満15歳以上
です。
一方、1級の受講資格は、
2級愛玩動物飼養管理士の資格を有する認定登録者
とされています。
つまり、
2級を受講 → 認定試験に合格 → 2級の認定登録 → 1級を受講
という順番になります。


「どうせなら最初から1級!」と思っても、1級への飛び級制度はありません。
まず2級を取得し、そのあと「もっと専門的に学びたい」と思った場合に1級へ進む形です。
愛玩動物飼養管理士1級と2級の違い一覧
1級と2級の主な違いをまとめると、次のようになります。
| 2級 | 1級 | |
| 受講資格 | 該当年度4月1日時点で満15歳以上 | 2級愛玩動物飼養管理士の認定登録者 |
| 教育期間 | 約6カ月以上 | 約6カ月以上 |
| 学習内容 | 適正飼養に必要な幅広い基礎・基本 | 疾病、公衆衛生、栄養など、より発展的・専門的な内容 |
| 受講受験料 | 32,000円(税込) | 34,000円(税込) |
| 認定登録料 | 8,000円(税込) | 20,000円(税込) |
| 2025年度の合格率 | 約83.5% | 約77.4% |
| 資格の更新 | 不要 | 不要 |
| 次に目指せるもの | 1級、ペット共生住宅管理士検定など | 一定の条件を満たせば上級愛玩動物飼養管理士の認定を目指せる |
受講受験料は1級と2級で2,000円しか違いませんが、合格後の認定登録料は、
・2級:8,000円
・1級:20,000円
となっており、1級のほうが12,000円高くなります。
公益社団法人日本愛玩動物協会の現行案内でも、受講受験料は2級32,000円、1級34,000円、認定登録料は2級8,000円、1級20,000円となっています。
実は合格率にも差がある
最新の2025年度試験では、2級のほうが1級より合格率が高くなっています。
公益社団法人日本愛玩動物協会が公表している2025年度認定試験の結果では、
・1級:受験者2,074人、合格者1,606人
・2級:受験者11,653人、合格者9,732人
でした。
これを計算すると、
1級:約77.4% 2級:約83.5%
です。
1級と2級では約6ポイントの差があります。


なお、合格率は年度によって変動します。
また、公益社団法人日本愛玩動物協会は合格点や個人の試験結果の点数を公表していません。
そのため、
「1級は合格率○%だから必ず難しい」
「2級なら簡単に合格できる」
とまでは言い切れません。
ただ、1級は2級取得者を対象とした発展的な内容になっているため、2級よりしっかり勉強する必要があると考えておくとよいでしょう。
1級と2級で一番大きな違いは「勉強する内容」
1級と2級の大きな違いのひとつが、学習内容です。
2級では、動物を適正に飼養するための幅広い内容を学びます。
一方、1級では、2級で身につけた知識を前提として、疾病、公衆衛生、栄養など、より発展的な内容を学びます。


2級で学ぶ主な内容
2026年度のスクーリングでは、2級で主に次の内容を学びます。
- 愛玩動物飼養管理士
- 生命倫理・動物福祉
- 動物の行動としつけ
- 動物愛護・適正飼養関連法規Ⅰ
- 愛玩動物学[総論・犬と猫の飼養管理]
- 愛玩動物学[その他動物の飼養管理・栄養・高齢動物]
- 人と動物の関係学
- 動物生活環境学
- ペット関連産業概論
犬や猫だけではなく、その他の動物の飼養管理、動物福祉、法令、しつけ、ペット関連産業まで幅広く学ぶのが2級です。
1級で学ぶ主な内容
1級のスクーリングでは、主に次の内容を学びます。
- 動物の行動と社会
- 犬と猫の栄養学
- 飼育動物の種類と特徴
- 動物愛護・適正飼養関連法規Ⅱ
- 動物の疾病とその予防
- 動物の飼養管理と公衆衛生
- 適正飼養指導論
2級と比較すると、
栄養・疾病・公衆衛生・適正飼養の指導
など、より踏み込んだ内容が含まれています。
以前の教材では科目名が異なる場合があるため、古いブログなどに掲載されているカリキュラムと現在の内容が一致しないことがあります。
1級と2級で「できる仕事」に違いはある?
1級だからできる独占業務、2級だからできない業務という違いは基本的にありません。
愛玩動物飼養管理士は、医師や獣医師のように、その資格を持っていなければ特定の業務を行えない「業務独占資格」ではありません。
そのため、
「1級を取ったから、新しくこの仕事ができるようになる」
という資格ではありません。
1級と2級の違いは、仕事内容そのものよりも、
どの程度まで体系的・専門的に学んでいるか
という点にあります。
そのため、1級を目指すかどうかは、
「仕事上絶対に必要だから」
というより、
「もっと深く学びたい」
「動物に関わる活動に知識を活かしたい」
「上級愛玩動物飼養管理士を目指したい」
といった目的で判断するとよいでしょう。
2級だけでも動物取扱責任者になれる?
ここは以前の情報と特に混同しやすいので注意してください。


愛玩動物飼養管理士は、多くの自治体で、動物取扱責任者になるための「所定の資格等」のひとつとして扱われています。
ただし、獣医師・愛玩動物看護師を除く場合、原則として
半年以上の実務経験+所定の資格等
などの組み合わせが必要です。
つまり、
愛玩動物飼養管理士2級を取っただけで、自動的に動物取扱責任者になれるわけではありません。
環境省も、動物取扱責任者の要件について、
・獣医師
・愛玩動物看護師
・半年以上の実務経験+所定の学校卒業
・半年以上の実務経験+所定の資格等
などを示しており、愛玩動物飼養管理士は多くの自治体で「所定の資格等」に該当するとしています。
なお、実際に資格が認められるかどうかは、業種や自治体によって確認が必要です。
ペットショップ、トリミングサロンなどの開業を考えている場合は、必ず開業予定地域を管轄する自治体へ確認してください。
2級を取得するとペット共生住宅管理士検定を受けられる
これは現在も変わっていません。
ペット共生住宅管理士検定の受験資格は、
あらかじめ2級愛玩動物飼養管理士の資格を取得していること
です。
ペット共生住宅管理士検定では、ペットと共生する住宅やマンションづくりについて専門的に学びます。
住宅・不動産・マンション管理などの分野に関心がある人は、愛玩動物飼養管理士2級取得後の選択肢のひとつになります。
1級まで取るメリットは?
では、2級で終わらず、1級まで取得するメリットは何でしょうか。
主に、
- より専門的な知識を学べる
- 動物関係の仕事や活動に知識を活用できる
- 上級愛玩動物飼養管理士を目指せる
といった点があります。
より専門的な知識を身につけられる
1級では、2級で学んだ内容をベースとして、
・犬と猫の栄養学
・疾病とその予防
・公衆衛生
・適正飼養指導
などについて学びます。
単に資格名を「1級」にしたいというだけでなく、
「動物についてさらに詳しく学びたい」
という人に向いています。
仕事だけでなく、ボランティア活動や自分自身のペットとの暮らしなどにも知識を活かせるでしょう。
上級愛玩動物飼養管理士を目指せる
1級取得後には、「上級愛玩動物飼養管理士」を目指す道もあります。
ただし、ここは注意が必要です。


上級愛玩動物飼養管理士は、公益社団法人日本愛玩動物協会が、適正飼養の普及啓発に関する実践的な活動能力や経験を評価・認定する制度です。
新規認定には、
・1級愛玩動物飼養管理士であること
・日本愛玩動物協会の会員であること
・連続した2年間の所定の活動実績
・活動実績記録簿の提出
・レポートの提出
・審査
などが必要です。
したがって、
「1級に合格したら、そのまま上級試験を受験できる」わけではありません。
なお、1級・2級は認定登録後の更新が不要ですが、上級愛玩動物飼養管理士には3年ごとの更新制度があります。
1級まで取ったほうがいい?2級だけでいい?
結論としては、全員が1級まで取る必要はありません。
目的によって選べばOKです。
2級まででもよい人
・まず動物について体系的に学びたい
・ペット関連の基礎知識を身につけたい
・ペット共生住宅管理士検定を受けたい
・動物取扱責任者の要件に関係する資格として活用したい
・自分のペットのために勉強したい
こうした目的なら、まず2級を取得してから考えても遅くありません。
1級を目指すのがおすすめな人
・2級よりさらに詳しく学びたい
・疾病、栄養、公衆衛生なども学びたい
・動物関連の仕事や活動で知識を深めたい
・適正飼養の普及啓発活動に取り組みたい
・将来的に上級愛玩動物飼養管理士を目指したい
このような人は1級まで取得するメリットがあるでしょう。


まとめ|1級と2級は「できる仕事」より学習内容に大きな違いがある
愛玩動物飼養管理士1級と2級の違いをまとめます。
・初めて取得する人は2級から
・2級は該当年度4月1日時点で満15歳以上が対象
・1級は2級の認定登録者のみ受講可能
・2級は幅広い基礎・基本を学ぶ
・1級では疾病、栄養、公衆衛生など、さらに専門的な内容を学ぶ
・2025年度合格率は1級約77.4%、2級約83.5%
・受講受験料は1級34,000円、2級32,000円
・認定登録料は1級20,000円、2級8,000円
・1級・2級とも認定登録後の資格更新は不要
・1級だからできる独占業務があるわけではない
・2級取得だけで自動的に動物取扱責任者になれるわけではない
・2級を取得するとペット共生住宅管理士検定を受験できる
・1級取得者は、活動実績などの条件を満たすことで上級愛玩動物飼養管理士を目指せる
1級と2級には確かに差がありますが、
「1級なら仕事ができて、2級ではできない」という差ではありません。
一番大きな違いは、学習内容の深さと受講資格です。
まず2級を取得し、その勉強をしていく中で、
「さらに詳しく学びたい」
と思ったら1級を目指すのが自然な流れでしょう。
受講受験料や日程、学習内容などは変更される可能性がありますので、申込み前には公益社団法人日本愛玩動物協会の最新の募集要項を確認してください。
